片付けられない理由

"片付けられない"にはいくつかの理由が考えられます。そして、理由によって対処法が異なります。
生活や性格によっても、より適した片付け方法があります。ストレスのない片付け方法を探してみましょう。

「片付けられない」には、理由があります。

定位置が決まっていない

片付けられない1番の理由は、物の定位置が決まっていないことにあります。
物が多くても少なくても、その物の置き場所が決められており、使った後に、定位置に戻すことができれば、片付けることはできるのです。
この物の定位置を決めることが、片付けの中で最も重要となります。

【定位置の決め方】
物の定位置を決めるためには、3つのことを意識しましょう。
① 種類ごとの量を把握する。
② 使用頻度が高い物を出しやすくする。
③ 使用場所と収納場所を近くにする。



定位置は決まっているが戻せない

定位置を決めたけれど、片付けられないという方は、以下の原因が考えられます。

① 量が多すぎて定位置に置ききれない。
量が多い場合は、自分が生活する上で必要な量を見直してみましょう。
もしものための大量のストックが出し入れを邪魔していませんか? ストック分は無理に捨てる必要はありません。 普段使う物とストック分は異なる場所に置くと良いです。


② 使用頻度が低いものと高いものが混在している。
よく使うものと、たまにしか使わない物が混在していると、たまにしか使わない物がよく使う物を出すときの邪魔になります。
逆に、たまにしか使わない物は奥や下に埋もれて、いざ使う時にみつからないことになります。
特に、毎日使用する調理器具、キッチン用品、日用雑貨、文房具は使用頻度別に収納することをおススメします。

③ 使用場所と収納場所が離れている。
使用場所と収納場所が離れている場合は、無駄な動きが多く、時間を無駄にします。
また、片付ける時も面倒だと感じてしまうため、後回しになるか、出しっぱなしになりがちです。
なるべく使う場所の近くに収納場所を作るように心がけましょう。

④ 収納の仕方が自分の性格に合っていない。
多忙な方、面倒くさがりの方が、きっちり揃えた収納や衛生面で気を使う収納は長続きしません。
ぐちゃぐちゃになっていく過程がストレスを与えます。最初からざっくりしたしまい方を考え、持続できることを一番に考えましょう。





⑤ 定位置を決めたのに忘れてしまう。
定位置を決めても忘れてしまう人は、ラベルを活用しましょう。
文字、写真、絵、数字、色など、自分がわかるラベルをすることがポイントです!
家族との共有場所には特にラベルが重要ですが、ラベルを書いただけでは家族は認識しませんので注意が必要です。必ず、貼ったラベルとその中に入っている物を家族に説明することを忘れずに。


元に戻す習慣を!

常に綺麗な家というのは、1日1回、物を定位置に戻す、即ち、リセット時間を設けています。 片付け上手な人は、机の上や部屋を散らかさない生活を心がけている人だと思っていませんか?
散らかすことは決して悪ではありません。散らかした後、元に戻すこと、それが片付けなのです。
ただ毎日リセット時間を設けることが厳しいという人は、週に1回のリセット時間を設けましょう。 せっかく収納場所を決めても、元に戻さない状態が続くと、片付ける量も増え、その量の多さから片付ける気持ちが失せてしまいます。
何曜日は必ずリセットするというようなルールを自分に作ってみましょう。




ADD(注意欠如障害)/ADHD(注意欠如多動性障害)が原因で
片付けができないと思われている方

ADD/ADHDと診断されている方、もしくはその傾向のある方は、集中力が低く、注意力が散漫なため、片付けを始めても、あっちこっちに興味が行きがちです。
また、片付けが苦手という意識が強く、片付けへの抵抗感が強いため、片付け始めると気分が悪くなったり、パニックが起きたり、精神的に非常に苦痛を感じることもあると思います。

片付ける時、1つ1つ物と向き合い、要・不要を考えなければなりません。
また、物には必ず思い出があります。これは誰にもらった、どこで買った、あの時に使ったなど、思い出とも向き合わなければなりません。
物の大きさに関係なく1つ1つの情報量が多いのです。
そのため、上記のような方は、第三者の手を借りることをおすすめします。
自分で判断しなくても済むところは極力、第三者にお願いしましょう。

第三者にやってもらうことは、
① 全ての物の種類ごとの分類作業。
② 収納場所の提案。
③ 定位置への収納。
④ ラベルの作成。


自分でやるべきことは、
① 物の要、不要の判断。
② 定位置の提案に対する判断。
③ 作成してもらったラベルを確認しながら自分で貼る。

特に最初は1回に最大3時間を目安に、第三者の協力の下、ゆっくり行うことをおススメします。
部屋の変わっていく様子や先が見えない状況に強い不安を抱かれる場合があります。
精神的負担が大きい作業のため、慎重に行ってくださいね。



コラム記事:整理収納アドバイザー/内藤 理恵子






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